お彼岸といえども、寒い日が続きますね。本格的な春が待ち遠しいですね。

さて、皆様、お待ちかね、昭和60年12月より、県立新潟女子短期大学、新潟県立大学、そして、我らがシュリンプクラブにご尽力下さっている福嶋秩子先生のご登場です。春のような柔らかな笑顔の画像を提供して下さった福嶋先生は、どんな学生さんだったのでしょう。では、ご覧下さい。

①学生時代はどんな学生さんでしたか?

大学の入学式前に女子バレーボール部に入部して火・木・土曜の放課後を練習でうめ、授業が始まったら水曜午後にお点前練習がある茶道部に入部し、クラブ活動で忙しい学生生活でした。大学教員をしていた東京の叔父の家に寄宿していましたが、早く帰れば叔母の料理のお手伝いをするぐらいで、自分の好きなことだけすればよい学生生活でした。東京大学では、入学時には専攻が決まっておらず、2年前期が終ったところで、進学振り分けがあります。英文科を目指して文科三類に入学しましたが、言語研究に特化した言語学科があるというのを叔父からきいて、言語学科を志望しました。2年後期から英文の言語学専門書を読む講義が始まり週に一度本郷キャンパスに通いましたが、そのころには私はバレー部の練習が苦になっていました。もともと運動神経はないけれど、バレーボールは正面からぶつかっていけばレシーブできるということもあり、試しで参加した練習で汗をかく快感を知り、生まれてはじめて運動部に入りました。けれども、アタック、サーブ、レシーブのどれも下手なのでレギュラーにも控えの選手にもなれず、リーグ戦のときはスコアラーをやっていました。少し身体の不調がでてきたこともあり、3年になる春休みの合宿を最後にバレー部を退部しました。本郷の文学部に進んでからは、言語学の勉強と茶道部に明け暮れました。
大学卒業後30年たって、女子バレー部のOGから当時のコーチも一緒の同窓会に誘われました。2年でクラブを辞めた理由を初めて話しました。びっくりされましたが、その後も付き合いが続いています。

②県立大学での思い出深いエピソード

短大時代からそうですが、教職課程を担当していたので、教育実習生の研究授業を参観に行くことがあります。経験が浅いこともあり、授業がうまく行かないことが多いのですが、時折びっくりするようないい授業をする学生さんがいます。県立大学になってからは茅野先生がみっちり仕込んでくださっていますから驚くべきことではないかもしれませんが、英語科教育法は2単位しか履修しておらず2年の4月から5月にかけての短期間でひとり1回の模擬授業を体験しただけの短大生の中にもそういう学生さんがいました。敬服するしかありませんでした。
英文科入学後のオリエンテーションとして胎内に行ったり妙高に行ったりしたことがあります。胎内に行ったときは、ALTの皆さんを招いて一緒にゲームやオリエンテーリングをしました。これはその後English Dayと呼ばれる交流行事に進化しました。英語を実地で使い英語力を伸長しようというコンセプトは、今も県立大学の英語教育の中で生きています。

③近況について

平成5年から使っている1号館A棟の研究室は本や雑誌、書類、教材の山で大変なことになっています。あと半年この部屋を使ってよいと言われていますが、ぼちぼち片付け始めなければと思っているところです。

④これからの抱負

最近片方の視力が急に落ちてきて老化を感じています。視覚型の私は日本語であれ英語であれ読むことが大好きです。目を大事にしながら、読み続けていきたいと思っています。特に英語のミステリーを読むのが好きです。シャーロック・ホームズの短編長編はすべて制覇しました。アガサ・クリスティはあと少しです。最近はまっているのは、映画やドラマを見て、その原作を読むことです。映像化された作品には、原作とは変えている部分や映像化されなかった部分などがあります。それを確認しながら読みます。また、映像で見落としていたことが原作を読んでわかることもあります。読んだものの例として、近くはミッドナイト・バス(日本語)、古くはロード・オブ・ザ・リングズやホビット(英語)があります。映画を見たのがきっかけで、前に読んだ本をまた取り出してきて読むこともあります。映画を見るときはシニア料金を最大限活用していますが、もう少しひまができたらDVDレンタルなども利用したいなと思っています。

⑤シュリンプクラブ会員へのメッセージ

若いうちは、こんなはずではなかったと思うこともあるかもしれませんが、無駄な経験はない、というのが今退職を迎えての実感です。生きてきた軌跡が、そのまま自分の血となり肉となっていると感じます。気の持ちようが大事です。でも、無理はしないでください。抱えきれないと思ったら、誰かに吐きだしましょう。必要があれば、休みましょう。休んだからこそ見えてくる景色もあります。

 

拝読していると、スーパーウーマンのような福嶋先生でいらっしゃても、色々な想いを持っていらっしゃったのだと拝察致しました。メッセージ欄にご退職の文字が書かれていましたが、皆さん、ご安心下さい。まだ福嶋先生は副学長さんとして、県立大学にお力を貸していただけるそうです。

福嶋先生、これからもどうぞよろしくお願いいたします。

さて来月以降のインタビューをご快諾頂いた方々のご紹介です。

4月 40回生 渡辺智美さん

5月 若林光雄先生 (昭和46年4月から平成9年3月までお世話になりました)

6月 11回生 小林(旧姓 上石)よし子さん

7月 42回生 井原彩希さん

8月 39回生 加藤(旧姓 高倉)沙織さん

9月 関昭典先生(平成11年度途中から18年度までお世話になりました)のご登場です。

この方のインタビューを聞きたい、この方をご紹介したい、その他ご意見ご感想、ご要望がございましたらシュリンプクラブ広報事務局kentanshrimp@gmail.comまでお寄せ下さい。また、突然のインタビューを依頼するかもしれませんが、どうぞよろしくお願い致します。
16回生 渡部敦子