若い頃には、まさか自分が携わるとは想像もしていなかった茶道を、大人になって始めて今も続けて
います。

(1) 人生初のお茶席

県短2年の1月、茶道部員の同級生に新年茶会に誘われて、作法もわからず参加しました。「新年のお茶席では宮中にならって『花びらもち』というお菓子をいただく」「県短茶道部は石州流で、武士や大名のお茶なので挨拶の仕方が男性的」という事を覚えています。

(2) 海外への憧れ
卒業後は銀行に就職しました。世の中は円高、バブルに向かう中、海外にばかり目が向くような日々でした。フラワーアレンジメント、英国式アフタヌーンティーなど茶道とは無縁の日々を過ごしました。

(3) 子育てが一段落して
昔から好きだった美術館、展覧会に行ける時間が出来ました。偶然にもいくつかの展覧会で、会期中にお茶席を設けている事がありました。飛び入りで参加してみました。何しろ手ぶらですから見ず知らずの方に懐紙を分けていただいたり、足が痺れながらの参加です。でも不思議と懐かしいような、清々しいような気持ちでした。そして大人の女子たるもの、懐紙の一つや二つ持ち歩くのがエレガントで、人から分けてもらうなんて恥ずかしいと反省しました。その後さっそく懐紙を買い求め、誰でも参加できる『市民呈茶』に行くようになりました。

 

(4) 先祖がお茶に関わりがあった
ひょんなことから新発田出身の父方の先祖が7〜8代前から茶人であったことを知りました。しかも県短の茶道部と同じ石州流です。子孫としてはちゃんと習わないと先祖に顔向けできない、と一念発起してお稽古をはじめました。

(5) 茶道の良さは
日々慌しく過ごす中、お茶に向かうひとときは集中して無心になれる心地よさがあります。職場でも家庭でもないサードプレイスを持てます。
また、書画などの掛け軸、季節ごとの花、お香、多種多様な道具類、着物の立ち居振る舞い、それらの知識が増える事で自分が豊かになるように思います。

(6) 今後は

自分で着物を着られるようになったので、海外で着物を着てお点前をしてみたいです。日本には茶道という伝統文化があるのよと紹介したいです。その日まで膝が正座に耐えられますように。


(自撮りのため襟合わせが逆になっています)