いよいよ秋が深まって参りましたね。皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。16回生渡部敦子でございます。

さて、今年1月にご登場頂いた41回生木村比呂子さんの思い出の中にも出ていらっしゃった、現役学生さん、卒業生さんに人気の小谷一明先生のご登場です。平成12年以前に卒業した私たちも、絶大な人気を誇る小谷先生はどんな方でいらっしゃるか知りたいですよね。では、どうぞご覧下さい。

①学生時代はどんな学生さんでしたか?

入学式の会場から出た私を勧誘してくれた大学サークルはたった2つ、バーベル・クラブとウエイトリフティング・サークルだった。高校時代、卓球部の3軍で卓球台が使えず、暇をもてあましバーベルを毎日挙げていた。それでできた肩幅を気に入ってくれたらしい。バーベル・クラブに入部したが、見せる筋肉をつくることに熱心な先輩にあきれて黙って辞めた。キャンパスで彼らと会いたくないので、部室が地下にあるサークル、哲学研究会に入部。哲研(テツケン)は3号館の地下、通称「3地下(サンチカ)」に部室があり、早速4年生らと『カントの認識論の根本問題』を読むことになった。私は音読する係りだったが、あまりに内容がわからないので機械のように棒読みすることになる。結果、読み間違いが頻発。しまいには自分の間違いに自分で吹き出す有り様で、先輩からあきれられたのをよく覚えている。でも面妖な4年生たちは私をかわいがってくれ、アングラ演劇やミニシアター、スケートリンクとあちこち連れ回し、部室では朝まで面白い話をしてくれた。今でもあのサンチカに戻りたくなる。先輩に会いたくなる。大学に24時間出入りできる地下室はパラダイスだった。

②県立大学での思い出深いエピソード

短大生は編入の勉強がすごかった。みんな家に帰らない。夜遅くなり、明日の予習も心配なのに、黙々と勉強している彼らの姿は自分の心配を吹き飛ばすものだった。ただ夜の校舎は無気味で嫌いだった。この点、H先生、髭のG先生には感謝している。遅くまで仕事をする先生がたのおかげで、電気を消して廻らずにすむことが多かった。それでも稀に、最後の1人になると消灯のチェック、戸締まりの確認をしなくてはいけない。それが嫌だった。何でこんなことしなきゃいけないんだ、と自分を慰めるようにぶつぶつ言いながら廊下を歩いたのを覚えている。ある日、ギャーッと叫んだことがあった。夜に校舎を徘徊するG先生がのっそりと図書館の闇から現れたのだ。これには腰を抜かした。その日から、廊下で夜に学生がギャーッと叫んでも、たいして驚かなくなった。

③近況について

2年前、初めて中国に行った。去年も訪中、そして今年は台湾に初上陸。韓国しか知らなかったアジアだが、徐々に行動範囲が広まっている。国内では今年、和歌山に足を踏み入れた。紀伊半島の真ん中、観光地の白浜から熊野古道沿いを車でまわり、熊野川を下って半島の先端へ出て、海岸線をぐるりと周遊した。森、川、温泉、海、甘味、どれも堪能したが、太地町(たいじちょう)で鯨ショーを見たことが印象に残っている。小さなゴンドウクジラたちが演技する姿に歓喜し、思いっきり拍手した。アニマルライツや捕鯨問題など、すっかり忘れて。

④これからの抱負

健康的に生きること。相変わらずタバコはやめられないが、体力の重要性は感じている。9月に毎年、熊本で研修をしているが、2年前、学生に普通の自転車を貸りさせながら、自分ら教員は電気自転車を借りた。スイスイと坂を登り、学生がふらふらしながら坂を苦労して登るのを見て気分は高揚したが、達成感がなかった。坂を登り切った後の、あの達成感が。つまり楽をしても面白くはない。楽をせず、楽しむ人生を送っていこうと思っている。基本、達成感は夢中になって本を読んでいるときに感じることが多い。本を読むことだけが生きがいの人生、それに少し旅行できれば問題なし。現状、それはできているので、たいした抱負は抱けない。

⑤シュリンプクラブ会員へのメッセージ

最近、人間は年をとらなくなったなあと思うことが多い。若いままでいることはそれなりに素敵だけど、顔に格好良い皺を刻むのも素敵だと思う。皺の一つ一つが人生を語る、なんて言うと高倉健(映画俳優)みたいになってしまいますが、味わいのある容貌をつくりたいですね。

いかがでしたか。できることなら、もう一度、学校に入り直して、小谷先生に教えを乞いたくなりましたね。学生に戻るのは現状では難しいですが、小谷先生に会えるには、皆さん、かざし会報でもご覧になられたように、今年のかざし総会は今月28日(日)の学園祭「連花祭」の日と同時に致します。是非参加して、小谷先生にご挨拶致しましょう!

さて、来月からは、小谷先生の思い出にも載っていましたように、今年春の叙勲を受賞なさった佐藤元子さん達1回生のみなさんから連綿と続く、『頑張る県短生のDNA』を引き継ぐ卒業生さん、関昭典先生チルドレンイヤーが始まります。お楽しみにしてくださいね。それでは、また来月24日にお会い致しましょう!

11月 39回生 永田(旧姓 伊藤)麻衣子さん
12月 35回生 福山春南さん
1月 40回生 藤田郁さん
2月 39回生 金子愛里さん
3月 渋谷義彦先生 (昭和56年4月からお世話になっております。)
4月 37回生 藤田(旧姓 鈴木)瑞穂さん
5月 36回生 徳井(旧姓 五十嵐)智美さん
6月 35回生 野原(旧姓 村田)知子さん
7月 38回生 松井祐香里さん
8月 37回生 土沼麻衣さん
9月 37回生 中村佳美さん
10月 35回生 池乗由佳里さん
11月 41回生 水藻佑花さん
12月 太田貴子さん
1月 39回生 梨本千春(芸名 梨沢千晴)さん

2020年1月の39回生 梨本さんは、現在東京でご活躍していらっしゃいます。2020年は東京オリンピック開催という年でもあります。梨本さんを皮切りに、2020年は東京オリンピックにちなみ、関東圏(出来ましたら、東京)にご在住の県短縁の方にご寄稿を依頼したいと思っております。皆様、この方のインタビューを聞きたい、伝えたい、そして、ご意見・ご希望・ご要望がございましたら、シュリンプクラブ広報事務局kentanshrimp@gmail.comまでお寄せ下さい。また突然のインタビューをご依頼するかもしれませんが、どうぞよろしくお願い申し上げます。      シュリンプクラブ広報事務局 16回生 渡部敦子